パルシステムの添加物と農薬|自主基準と放射能検査

パルシステムは、日本で認められた食品添加物約1500物質のうち約24%を商品づくりに使っていません。青果と米は独自の栽培基準で、化学合成農薬と化学肥料を慣行栽培の1/2以下に減らすか、有機JAS認証で使わないかの2段階。

放射性セシウムの自主基準は一般食品で25Bq/kgと、国の基準100Bq/kgの4分の1です。検査は自前の商品検査センターで行われ、結果は毎週公表。料金や手数料はパルシステムの料金と手数料で確認できます。

添加物は約1500物質のうち約24%を使わない。無添加とは別の基準

パルシステムの基準は「すべて無添加」ではなく、使わない添加物を決めて、使う場合も最低限に抑える方式です。公式の品質保証ページには、約1500物質のうち約24%を不使用と明記。

項目 公式サイトの現行表記
国内で認められた食品添加物 約1500物質
商品づくりに使わない添加物 そのうち約24%
使う場合 商品設計上どうしても必要なときに最低限の量
遺伝子組換え 作物とそれを原料にした食品を扱わない
お料理セットのたれ 調味料アミノ酸等を使わない
離乳食セットの商品 化学調味料を使わない

編集部が公式の数字から計算すると、約1500物質の約24%は約360物質になります。残りの約76%は使える扱いですが、使用目的と効果を考えて選ぶと公式に書かれた運用。

検索で多く見られる「無添加商品」は、パルシステムの公式表記では商品ごとの説明にあたります。たとえば産直にんじんのうらごしは味付けをしていないと公式に書かれ、ボンレスハムは冷蔵の国産豚だけを使う商品という説明。

おためしセットの商品にも、添加物にできるだけ頼らないという説明が付いています。ウインナーは添加物にできるだけ頼らず、香辛料も控えめに仕上げた商品です。

添加物を控えると、うまみや香りも控えめに感じる場合があります。味の感じ方と対処は、パルシステムのメニューと量の記事で原因ごとに表にした内容。

農薬はコア・フードとエコ・チャレンジの2段階。慣行栽培の1/2以下に削減

青果と米の栽培基準は、有機JAS認証のコア・フードと、農薬を半分以下に減らすエコ・チャレンジの2つです。どちらもカタログのマークで見分けられ、マークのない産直品もあります。

区分 化学合成農薬 化学肥料 そのほかの条件
コア・フード 使わない。有機JASで認められた資材は除く 使わない 有機JAS認証。転換期間中の有機栽培を含む
エコ・チャレンジ 慣行栽培基準の1/2以下 慣行栽培基準の1/2以下 削減目標農薬の不使用が原則。青果は土壌くん蒸剤不使用
マークなし 産直産地で生産 産直産地で生産 パルシステムの産直産地の農産物

慣行栽培基準は各都道府県が決めた農薬と化学肥料の使用の目安です。基準のない地域や作物は、近くの都道府県の基準に合わせると公式に書かれた扱い。

残留農薬の検査は商品検査センターで行われ、農薬など化学物質約400成分を一斉に調べます。産直農産物の目標は2つで、事前の使用申請がない農薬が検出されないことが1つ目。残留農薬を国の基準の1/10以下に抑えることが2つ目です。

有機野菜だけで試したい場合は、加入と同時に申し込む有機野菜おためしセットがあります。旬の有機野菜8品の構成で、加入と同時なら税込180円。

肉は産直産地で、薬剤の使用をできるだけ抑えた飼育と公式に書かれています。こだわり肉おためしセットの北海道産直牛は、できる限り薬剤に頼らない飼育という説明付き。

放射性セシウムの自主基準は一般食品25Bq/kg。国の4分の1

放射性セシウムは、国より低い自主基準で運用されています。一般食品は国の100Bq/kgに対してパルシステムは25Bq/kg。

乳幼児用食品と牛乳は、国の50Bq/kgに対して10Bq/kgです。

食品の区分 パルシステムの基準 国の基準
飲料水・飲用茶 10Bq/kg 10Bq/kg
乳幼児用食品 10Bq/kg 50Bq/kg。乳児用食品
牛乳・乳飲料 10Bq/kg 50Bq/kg
飲料・乳製品・米 10Bq/kg 100Bq/kg
青果・肉・卵・魚介・加工食品 25Bq/kg 100Bq/kg
しいたけ 100Bq/kg 100Bq/kg

上の表は公式の放射能検査ページから転記したものです。米はパルシステムでは10Bq/kgの区分で、国の一般食品100Bq/kgの10分の1。

乳幼児用食品は、国の基準が1歳未満向けなのに対し、パルシステムは幼児向けまで広げています。対象はyumyumのカタログの掲載商品と、ネットのベビー&キッズOK食材マークの付いた商品。

項目 公式サイトの現行表記
測定機器 ゲルマニウム半導体検出器2台
検出下限 乳幼児用食品 1Bq/kg
検出下限 その他 3Bq/kg
測定時間 多くは15〜60分。検体が少ないと12時間ほど
農畜産物の検査対象 北海道を除く東日本産。新潟・長野・静岡以東の本州産
水産物の検査対象 日本沿岸・近海・北太平洋の一部と国内の淡水産
トリチウム 外部の検査機関で分析し、都度公表

検出下限は、検査で見分けられる最も小さい値のことです。乳幼児用食品は1Bq/kgまで測るため、基準10Bq/kgの10分の1の値まで確認できる計算。

検体の準備は国が定めた方法に従い、青果は水洗いで泥を落とし、魚は骨と内臓を除いた可食部だけにします。検体はフードプロセッサーで細かくし、測定容器にすき間なく詰めて精度を上げる手順。結果は毎週、組合員に知らせる形で公表されています。

検査は4種類。商品検査センターと青果センターの数字

商品の検査は、微生物・理化学・放射能・アレルゲンの4種類で、自前の商品検査センターで行われています。国の基準を満たすうえに、項目によってはさらに厳しい自主基準を設ける運用。

検査 何を調べるか 公式の数字
微生物検査 食中毒菌や衛生指標菌 組合員と同じ流通ルートで届いた商品も検査
理化学検査 残留農薬などの化学物質 約400成分を一斉検査
放射能検査 放射性セシウム 結果は毎週公表
アレルゲン検査 特定原材料の混入 アレルギーのある人や乳幼児向けの商品が中心

微生物検査は、物流センターから抜き取った商品と、組合員と同じルートで配達された商品の両方が対象です。自主基準に合わない商品はメーカーに改善を求め、改善後の確認検査まで行う流れ。

青果は、埼玉県の岩槻と神奈川県の相模にある2つの青果センターで1日約40万点を扱います。入荷量の5〜100%を検品し、傷みやすい品目は全量を確かめる運用。理化学検査では、たまごの鮮度を調べる鶏卵鮮度検査と、魚のヒスタミン検査も行われています。

同じ品目で組合員からの申し出が3件以上出ると、産地の確認や検品の割合の引き上げを行うと公式に書かれています。製造工程の確認では、金属探知機やX線検査機の設定まで見る仕組みです。点検の項目は原材料・添加物・遺伝子組換え・アレルギー表示・製造工程の5つ。

遺伝子組換えとアレルゲンの表示ルールを表で確認

遺伝子組換えの作物と、それを原料にした食品は扱わない方針です。国内で流通する遺伝子組換え農産物は9品目。

パルシステムは原材料を1つずつ確かめ、独自のマークで区分を示します。

項目 公式サイトの現行表記
遺伝子組換え農産物 大豆、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実、てん菜、アルファルファ、パパイヤ、からしなの9品目
原料の区分 不使用、分別管理、不分別を確認してマークを判定
法律のアレルゲン 特定原材料9品目と準ずる20品目の合計29品目
カタログの表示 特定原材料9品目と大豆
注文サイト・アプリの表示 29品目と米
コンタミネーション 製造者の調査に基づき、主に特定原材料9品目

アレルゲンの表示はカタログよりネットのほうが詳しく、29品目に米を加えた30品目まで載ります。遺伝子組換えのマークは、組合員の声や法改正に合わせて見直してきたと公式に書かれた表示です。アレルギーのある家族がいる世帯は、ネットの商品ページで確かめるのが確実な方法。

おためしセットの商品ページにも、1品ごとにアレルゲンが載っています。たとえば魚セットのさばの味噌煮は小麦・大豆・さば・米で、括弧付きの表記は製造工程での混入の可能性を示す形。

表示の対象は、青果・米・卵・非食品を除くすべての商品です。基準の中身を確かめたうえで産直の味を試すなら、980円のおためしセットが最も手軽な入口になります。コープデリやオイシックスとの費用の違いは、パルシステムと他社の比較の記事で計算した内容。